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10.09
Tue
 一人の印象的なスケーターがリンクを去った。町田樹氏。
 現役時代も異彩を放つ存在だったし、プロスケーターとなってからも、独自の世界を切り開いてきた。まだまだ、スケーターとして見ていたかった気持ちもあるが、本人がそれなりに考え抜いて決めた今後のこともあるのだろう。スケーター人生、本当にお疲れさまでした。数々の名演技をありがとうございました。これからの道に幸がありますように。

 私が町田氏を生で初めて観たのは、2013年に福岡で行われたファンタジー・オン・アイスだった。ああ、この人は「表現者」なんだな、と実感したことをはっきり覚えている。
 そのシーズンからめきめきと頭角をあらわし、ソチ五輪代表をつかんだこと、ソチ五輪でショート11位から総合5位まで巻き返したこと、そしてソチ五輪後の世界選手権で羽生くんと死闘を繰りひろげてワンツーフィニッシュしたこと……なんだかつい最近のことのようにも感じる。
 そして私は2014年の全日本選手権フリーを現地観戦した。結果的に現役選手としての町田氏の最後の演技を観たことになる。
 現役引退してからは、生では演技を観ていないが、数々の個性的なプログラムを生み出して演じていることは知っていたし、映像でも若干観ていた。
 また、町田氏はその独特の思考、語り口でも知られる。哲学的だったり詩的だったりして、でも、それに見合うだけの演技の実力やセルフプロデュース力が伴っていたところが凄いと思う。
 好きなプログラムを一つ挙げるとしたら、私は「エデンの東」かな。

 プロスケーターとして最後の演技となった、ジャパンオープンでの「そこに音楽がある限り」カーニバル・オン・アイスでの「人間の条件」をテレビで観た。
 それぞれのプログラムに、町田氏の深い思いがあることが伝わってくる演技だった。そして、もう一つ感じたのは「町田氏はスケートがスケートであることをすごく大事にしているんだな」ということだった。
 スケートは、云うまでもなく「滑る」もの、氷上で滑るからこそ、陸上では不可能ななめらかな動きが可能になる。滑ることによるなめらかさの上に、美しいポーズや美しい動作を乗せることで、滑ることによってだけ得られる美を究極まで引き出そうとする演技だったと思う。

 フィギュアスケートがブームでなく文化であるようにと願っているとのこと、その願いが叶えられるように祈る。私も非力ではあるが一人の観客として心に留めておきたいと思う。

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 ジャパンオープン、カーニバル・オン・アイス、テレビでそれぞれに楽しんだ。しかしジャパンオープン、非公式試合だしシーズン序盤だし、まあ多くのスケーターがそれほど完成度の高い演技を見せられなくてもしょうがないか……と思いながら観ていたところにあのザギトワちゃんの完成度はいったい何なんだ。あと別の意味で凄いのが、現役引退してもうだいぶ経つのに、現役選手として十分やっていけそうな演技を見せ、さらにエンターテイメント性まで乗っけてきた織田信成氏。

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 そして現役復帰の髙橋大輔氏が近畿選手権三位で西日本選手権へ。西日本を突破して全日本へ駒を進めてくるか、選手としての演技をどこまで磨き上げてくるか、期待したい。


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09.17
Mon
 忙しい中にちょっと隙間時間が出来たので、ジョニー・ウィアー氏の「秋によせて」をまた観返してみた。
 この頃のジョニーは今よりもはかなげな雰囲気で、えもいわれぬ美を醸し出している。もちろんスケートの演技自体も、あらためて観ると流麗でエレガントでとても美しい。
 羽生くんが先日のメディアデーでジョニーの演技について語ったことが印象的だった。「衝撃的だったのは、男性だからこそ出せる中性的な美しさ」と。
 ありがとうジョニーありがとう。かつての羽生くんにそういう衝撃を与えてくれて。こういう雰囲気もありなんだよと教えてくれて本当にありがとう。もしジョニーがいなかったら、羽生くんの演技のテイストも、違うものになっていたかもしれない。「男性だからこそ出せる中性的な美しさ」の模範を示してくれてありがとう。
 そして羽生くんがそれに衝撃を受ける感受性を持っていて、それを自分のスタイルに取り入れられると思える器だったことにも今ものすごく感謝したい気持ちになっている。羽生くんの、そういう要素を感じさせるあんな演技こんな衣装、思い浮かべるとたくさんある。
 ちょっと前に「意味ある偶然」の記事を書いたけれど、ジョニーというスケーターに、物心ついた頃に衝撃を受けたのも間違いなく「意味ある偶然」。本当に、そういった全ての巡り合わせに、心からありがとう。


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07.19
Thu
 あまりに早いご逝去、心からお悔やみ申し上げます。

 突然のニュースで本当に驚いているのだが、今季のグランプリシリーズのアサインにも名前があって、ああ、まだ現役がんばるんだな、って思っていたところだったのに。
 音楽との調和性の高い、端正なスケートが印象的だった。カザフスタンのスケートを引っ張ってゆく存在でもあった。
 日本人選手との交流もいろいろあったし、皆きっと衝撃を受けているだろう……。

 今はただ、静かに悼むのみ。


 
 
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07.01
Sun
 今日はスケオタ的にあけましておめでとうございますだなとぼんやり思っていたところに、飛び込んできたびっくりニュース。
 髙橋大輔氏現役復帰!
 まさかのまさかのという感じで。いやほんと驚いた。引退したときにやっぱり心残りがあったのと、競技にしかない緊張感とかそういうものが恋しくなったということのようで。四年ものブランクをどうカバーしていくかは簡単ではないだろうけれど、それは覚悟の上なんだろう。ルール改正があったことも影響しているのだろうか?
 何はともあれ、私は何だかわくわくしている。単純に、髙橋くんが再び「競技フィギュアスケート」の世界でどんなプログラムをどんなふうに見せてくれるのか、それがとても楽しみなのだ。

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 ファンタジーオンアイスが今日で千秋楽。天女羽生くんの映像をテレビ画面でしっかり観てから感想を書きたいと思いながら過ごしているのだが、諸般の事情でまだ神戸公演分の録画を頼んだディスクが届いていないのである。うずうず。


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06.15
Fri
 村上大介選手というより「ダイス」という呼び名がしっくり来る。ダイスは怪我が多くて大変な選手生活だったと思うけれど、一生懸命がんばっていたなあ。だから2014年NHK杯の優勝は印象的だった。羽生くんにもいろいろ親切だったし。最近だと、羽生くんが金メダルをとったってことで金髪にしたんだっけ。現役お疲れさまでした。ダイスの今後に幸がありますように。先日無良くんも引退したし、これで3Mと呼ばれていた三人全てが引退となってしまった。なんだかさびしい。
 そしてその3Mの一人で、プロスケーターになってからも独自の世界を築き上げてきた町田樹氏が、10月の公演をもってプロスケーターも引退するとのこと。学業に専念するということで、たしかに学業との両立はしんどいかもしれないが、しかしまた十分プロスケーターとして通用する実力、年齢だと思うので、もったいないしさびしい。なんだかまだずっとプロでやってくれるような気がしていた。でもきっと信念を持って決めたことだと思うので、今後の新たな活躍を期待したい。

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 Fantasy on Ice神戸公演の初日が終わった頃か。私は今年はあれこれ考えて行かないことにしたのだけれど、行くとしたら神戸公演だと思っていたので、神戸公演に行けた方々がとりわけうらやましいのだった。


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